・ペテルゴフ
・ツァールスコエ・セロー(エカテリーナ宮殿の「琥珀の間」が再現された)*
・パーヴロフスク*
・ガッチナ
の四つで、今回は*印の二か所だけ行きました。どちらも世界遺産。
ただ、庭園は散策せず、ツァールスコエ・セローのエカテリーナ宮殿とパーヴロフスク宮殿だけです。
それぞれの離宮は、それを造ったり改装したりした、ゆかりの皇帝たちがいます。
本当は、その歴史を勉強してから行くと面白いのかもしれません(^^;
それでも、ガイドさんから何度も話を聞くうちに、
「ピョートル大帝、エカテリーナ一世、エリザヴェータ女帝、エカテリーナ二世、パーヴェル一世、ニコライ一世」
くらいは、古い順に並べられるようになりましたが!
(それにしても、皇帝の離宮、とかいう単語を聞くとロマンシング・サガ2を思い出してしまうなぁ←)
ツァールスコエ・セロー(エカテリーナ宮殿)
サンクト・ペテルブルクのホテルから車で一時間ほどで着きます。
ツァールスコエ・セロー駅から訪れることもできます。
青色と金色が美しい、バロック様式の外観。
入り口すぐの華麗な階段。日本製を含め、陶磁器の壺がたくさん。
この宮殿は、
エリザヴェータ女帝 → ロシア・バロック様式(建築家:ラストレッリ)
エカテリーナ二世 → クラシック様式(建築家:チャールズ・キャメロン)
という改装が行われ、それぞれのスタイルの豪華な部屋が共存しています。
目覚める天使像。
ロシア・バロックの極致といわれる、ラストレッリ作の大広間。
まばゆいばかりの華やかな空間です。
いちばん人が多いので、写真が撮りづらいのですが。
大黒屋光太夫という、鎖国中の江戸時代、漂流してロシアにたどり着いた人がいますが、帰国の許可を得るために、わざわざサンクト・ペテルブルクまで来て、ツァールスコエ・セローでエカテリーナ二世に謁見しています。
ですが、史実としては後述の絵画の間で謁見したのだそうです。
よくもまあ飾り付けたものよ。
隣の部屋には、衣装がいっぱい展示されていました。
こうしたドレスや軍服などは、別の記事にまとめました。
宮廷のドレスいろいろ(ロシア、エカテリーナ宮殿)
ちょっといいなと思った、シンプルな水色のお部屋。
次は壁一面に絵が埋め込まれている、絵画の間。
同じ絵を大黒屋光太夫も見たことでしょう。
絵のほうも、女帝に謁見する光太夫を見ていたかもしれない。
「あれ誰?」
「ニッポンジンって何?」
ガラッとスタイルが変わるのが分かる、緑の食堂。
古代ローマ風。
エカテリーナ二世は、バロック様式はそんなに好きじゃなかった?
モスクワのクレムリンの武器庫で、エリザヴェータ女帝とエカテリーナ二世のそれぞれの玉座を見たけど、スタイルが全然違うので面白かった。
人気の「琥珀の間」は撮影不可。
深い色あいの琥珀が壁一面貼りつけられている。
もっともこれは復元で、オリジナルの琥珀は第二次大戦中に盗まれてしまった。
壁紙などの色に合わせて、専用の食器セットがあるそうです。
以下、細かいものの写真。
各部屋にある暖炉。
床板の模様も手が込んでいる。
これもラストレッリが作ったのかな? 謎のモンスター。
妙にリアルなお馬さん。
小さな薔薇の花がたくさんついたティーセット。
昼ごはん
キエフ風カツレツ(中にバターが入っている)と、サラダとかぼちゃスープ、クランベリージュース。
パーヴロフスク宮殿
お昼を食べた後、バスでパーヴロフスク宮殿に移動。
エカテリーナ二世の息子、パーヴェル一世が建てた宮殿です。
実質的には、妃のドイツ出身マリア・フョードロヴナの好みも反映されているらしく、確かにエカテリーナ宮殿よりもどことなく優しい感じがする。もちろん金色もたくさん使われていて、豪華ですが。
銅像はパーヴェル一世。
12ヶ月を表現した彫像と星座のレリーフが特徴。
ここから階段を上がって、ピンク色の上のロビーに行く。
天井はだまし絵。
ぐるっと彫像が置かれたイタリアの間。
パーヴェル一世は、絵画の収集に情熱を注いだ母より、彫刻が好きだったそうです。
緑色の円柱が見事なギリシアの間。
(なかなか全体像が撮りづらい)
天井の幾何学模様も美しかった。
婦人の控え室、平和の間の暖炉。
ちなみに男性のほうは、戦争の間と呼ばれている。
薔薇色のタペストリーがある書斎(?)。
皇后の寝室。
この上なく豪華だけど、部屋の広さはこじんまりしていた。
絵画のギャラリー。
祝賀用の食堂。大玉座の間と呼ばれている。
彫刻のギャラリー。
しかし、以前火事にあったそうで、修復しても黒ずみの残る彫像などもあった。
あたまに羽の生えたひと。
豪華な布張りの机。
(インクこぼしちゃったらどうするのかな)
床板も凝っていて美しかったです。
この鏡台は鋼鉄製らしいのですが、古くて新しいデザインが素敵で、SF映画に出てきそうな感じがしました。
全体的に、実際に自分がここで暮らすのなら(笑)、ツァールスコエ・セローよりもパーヴロフスク、という感じでした。家具とか部屋の大きさとか、落ち着いて現実的なんです。時代が後だからなのかもしれませんが。
夕ご飯
渋滞もなくサンクト・ペテルブルクに戻ってきて、イサク大聖堂の近くで夕ご飯。
ツナのサラダ、ペリメニ(シベリア風水餃子)、ブリヌィ(クレープ)。
量が少なめでちょうどよかった感じ。
5時半ごろ夕飯も終わり、レストランもちょうど市内の真ん中にあり便利だったので、ここから離団して夜の散歩に出かけました。
オプショナルツアーのオペラに行く方々は別行動。
また、個人でバレエのチケットを取り(日本からインターネットで)、出かける方もいました。
今回は予習する時間がなかったけど、次に来ることがあったらそうしたいなぁ。
散歩の写真を貼って、おしまいにします。
ネフスキー通りを歩いただけですが、楽しかったです。
今思えば、エリセーエフスキー(高級食品店)とナチュラ・シベリカ(マヤコフスカヤ駅前店)まで行ってみたかったけど、夫の新しいブーツが靴ずれになっていたし(!)ちょっと難しかったな。
右手がゴスチーヌイ・ドヴォール。ここで思わずマトリョーショカを購入。じつは、全部似たようなものだし、いらないかと思ってたんですけどね、アーティストの一点ものを見ると欲しくなってしまって。
夜のカザン聖堂。
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